椎名のバス停近くにあった簡易な善根宿。自由に泊まることができます。
最御崎(ほつみさき)寺までの長い道中で2泊する方もいるようです。
中を覗いて見れば布団が置かれているだけでした。
なぜか鬼平犯科帳が置かれていました。お遍路の最中、夜な夜な読んでいたのでしょうか。
大きな青年大師像が見えてきたら、最御崎寺はもうすぐです。
空海が24歳の時に記した『三教指帰(さんごうしいき)』には阿波の太龍嶽とここ室戸岬で修行をした旨が書かれています。
修行の場とされる『御厨人窟(みくろど)』です。
右の洞窟の神明窟で修行を行い、左の御厨人窟は住居として使っていたとのこと。
しかし、1200年前の空海がいた時代よりも、地表面が約6.4m隆起しているらしいです。
当時、御厨人窟は波打ち際でした。
弘法大師空海は室戸岬のどこで修行していたのでしょう。確定させる資料はありません。
ただ室戸岬には弘法大師の足跡を感じる伝説がたくさんあります。
ここで弘法大師が行水したそうです。今は足を浸けるだけでも嫌な感じがします。
『目洗いの池』です。弘法大師がこの水を加持して村人の眼病を治したそうです。今は目に触れるだけで危険です。
ここ室戸ジオパークには地震によって隆起した跡が目に見える形で残っています。
金磯弁財天の近くでは、ひっそりと自生していたアコウの木も、ここではド派手に茂っています。
自然の厳しさが伝わってくるような『天狗岩』。修行場として空海が選んだのも分かる気がします。
弘法大師が一夜で作り上げたとされる『一夜建立の岩屋』です。昔、女性はここで納経していたそうです。
『稔岩(ねじりいわ)』です。弘法大師を心配してやってきた母を暴風雨が襲った時、岩をねじってこの中に避難させたそうです。
ようやく最御崎寺です。本堂には本尊である『虚空蔵菩薩』の文字が記されています。
弘法大師は唐から帰朝した翌年に再び室戸岬を訪れ、最御崎寺にて虚空蔵菩薩像を彫像し本堂を建立しました。
最御崎寺の境内にも大師伝説があります。『鐘石』は、小石で叩くと鐘のような心地良い音が響きます。
その音は冥土まで届くといいます。各札所で色んな音を聞きますが、お遍路にこの音有り、といった鳴音です。
『不喰芋(くわずいも)』が生い茂っています。老婆が芋を洗っていると弘法大師がひとつ恵んでくれるよう懇願しましたが、老婆は断ります。すると、この芋は煮ても焼いても食べられなくなりました。弘法大師を怒らせると怖いのです。
空海が虚空蔵求聞持(こくうぞうぐもんじ)の法を修行するため、この辺をうろうろしていたのは確かでしょう。
数々の伝説が残るスポットでした。
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