石鎚神社の成就社へ向かいます。
遠いです。車でも。
ふと崖下を見れば、混じり気のない澄み切った川の水。
ロープウェイに乗ります。
昭和の雰囲気を残します。つげ義春の漫画に出てきそう。
下谷駅からロープウェイに乗り込みます。
雪は見えませんが、石鎚スキー場があるため、スキー客がたくさん。家族連れやカップル。でも、みんな静かです。
雲ひとつない晴天。暑いくらい。下界では皆無だった雪も、標高が高くなるにつれ、積雪がまぶしくなってきました。
白い雪を見て、若い女の子のテンションが上がりました。それを見た彼氏は満足げな笑みを浮かべていました。
成就駅に着きました。青い空に白い大地。スキー日和です。
私は、リフトに乗って成就社を目指すことにします。
奇声を上げて滑走するスキー客を眺めながら、リフトは静かに登って行きます
空海も石鎚山を登りました。『三教指帰』に「石峯(いしのたけ)に跨って・・・」とあります。
空海は断食しながら石鎚山を登りました。修行とはいえ、危険です。
私は車を運転して、ロープウェイに乗って、リフトに座って、石鎚山を登って行きます。便利な世の中になりました。
リフトを降りると少し歩きます。
しっかり足を踏み入れて、滑らないよう前へと進みます。
石鎚山の山頂(弥山)が見えます。山頂から海を眺め、海のかなたの常世を信仰する辺路修行を空海も行いました。
石鎚山に沸く雲が、女性の姿に似てきて気がそれた、そんなお茶目なエピソードもある血気盛んな24歳の空海でした。
冬は閉ざされていてあそこまで行けません。山頂近くの連続する鎖場が、今も登頂の厳しいことを物語っています。
死の一歩手前まで自分を追い込んで修行することにより、穢れを落としてはじめて願い事ができるのです。
程なくして成就社に着きました。
成就社はもともと常住と書きます。冬の間、石鎚山の山頂は閉じられ、留守のお坊さんがここで常住していました。
本殿です。
ここ常住に前神寺があり、別当を務めておりました。
こちら遙拝殿です。
揺拝殿では、石鎚山を正面に遥拝することができます。
霊山の雰囲気がよく出ています。
社殿のみならず、旅館、土産物屋やら食堂やら建物が並んでいます。
昭和55年11月には大火災があり、全ての建物を焼き尽くしました。1年7カ月で復興を果たしています。
神門から先は神域です。山頂へ通じます。いつか行ってみたい。
帰り道は歩くことにします。
こんな急坂を幾多の修行僧が登ったのです。感服します。
隣のスキー場のスピーカーから、軽妙な音楽とスキー客へのアナウンスが、エンドレスで聞こえてきます。
まるで小学校の運動会みたいに、石鎚山はにぎやかです。
リフト近くまで降りると、前神寺奥の院・奥前神寺が、追いやられた様に、ひっそりと建っています。
毎年7月1日〜10日までの『石鎚山お山開き』の期間中は開いているそうです。
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