
遠く山の合間から望む勝浦町。

星の岩屋への看板。歩く人のイラストの先、右肩上がりの急カーブで坂を現している。険しそうだ。

林道をかわいい車が走るイラスト。くねくね道がひどい。ここまで散々急カーブだったのに、この先不安になる。

意外に早く到着、星の岩屋。

滝が流れ落ちている。すぐ傍らに不動尊が鎮座する。

しおり橋を渡ると、星谷寺(しょうこくじ)。
ずっと「ほしたにでら」と連呼していた。恥ずかしい。漢字はやさしいのに読み方は難しい。

本堂へ向かう石段が延びる。二本の杉が本堂を守るように立っている。

水が落ちる音のする方へ向かう。だんだんと音が大きくなる。水は叩きつける音になっていく。

お大師様と不動の滝。この定番のツーショットは外せません。

少しポイントをずらして撮影してみる。銭湯の打たせ湯のようで、お大師様も気持ちよさそうだ。

岩窟に入り、滝の裏側へまわってみる。不動の滝は、裏見の滝の異名を持つ。滝の音が激しい。

岩窟の中には、お地蔵さまがこっちを見ている。

祠もある。この岩屋で幾多の仏像が祀られていた。何かを封印するかのように。

岩窟を抜けると本堂へつながる。

人々に災いをもたらしていた悪星を弘法大師が法力で引き下ろし、岩屋に封じ込めた。すると悪星が石へと変化した。

そのため、この石を祀ったとされている。

本堂でお経を唱える。木札が掲げてあるのが見えた。

大工の名前が書いてある。

手水舎の水は乾き。

池の水も乾き、人の気配はない。

樟の木を下から覗くと、こんな不動明王がいた。

岩の天井にも不動明王が描かれている。人目につかず寂しさが漂う。

さらに山奥へ、仏陀石を目指して登った。

しばらく急な登りが続く。かなりきつい。

標識に沿って行く。

すぐに穴門があり、くぐって今度は下っていく。

下って行ってすぐ、思いがけない景色があった。アスファルトの道路に出てきたのである。
仏陀石は山の中にある、と思い込んでいた。

アスファルトの道路に下りて振り返るって見ると、遍路道の入口の案内があった。
道を間違ったのかと思い、すぐに引き返す。下りて来た道を今度は登って行く。

盲目の男が杖をつきながら下りてきた。道を開けてあげて「こんにちは」と声をかけた。返事はない。

しばらくして、あの盲目の男に道を聞いてみよう、と思い振り返ってみると、男はもういなかった。足は速い。

先ほどの標識の前に戻ってきた。仏陀石の矢印の方向に、もう一つ道があった。そっちが正解なのか!?

先へ進む。進めど進めど仏陀石がある気配はない。ガサガサガサ、獣が走る音がすぐ近くで聞こえた。

道がだんだんと薄れてきた。道なき道。道に迷いそうだ。さすがにやばいと思い、また引き返す。

登ったり下ったり、また登ったり下ったり、体力が限界になってきた。銀座で道に迷うのとはレベルが違う。

やはりあのアスファルトの道路が正解なのか!?

こんなアスファルトの先に仏陀石があるというのか⁉

あった…。私は仏陀石のすぐ手前まで来ていたのだ。こんな山奥で無駄足を被るとは。

石段を下りると仏陀石へとつながる。大きな木の向こうにその仏陀石が鎮座している。

ようやく仏陀石に逢えた。

耳に入る音は、川の流れる音、木々が風に揺れる音のみ。静けさに包まれて神秘的だ。

すると、パーン!パーン!パーン!と水を叩く音がした。誰かが棒で水を叩いている。
さっきすれ違った盲目の男を思い出した。

ずっと下の河原を、崖の上から覗き見る。誰もいない。パーン!パーン!という音は続く。

河原につながる岩間を見つけた。

しかし、誰もいない。音も消えた。

また静寂に包まれて仏陀石を前に座った。空気も清く心も洗われるようだ。頭も明晰になる。
そうだ、今度は車で行こう。
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